vol.306 オリンピックの政治利用 ~オバマの五輪不参加~

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 オリンピックの政治利用
 ~オバマのソチ五輪不参加を思考する~
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 米国オバマ大統領がソチ五輪開会式に出席しないということが、
ニュースになった。これを見て、私などはそこまでスポーツがグレ
ードアップしたか?と感慨を深めてしまう。

 五輪それも冬の五輪の開会式に他国の元首が出席することが常識
的になるほど、スポーツの地位が高まったのだと思うからだ。かつ
ては開会式式典のVIP席に居並ぶ要人にNHKの放送も見向きも
しなかった記憶がある。

 オリンピックはたびたび政治利用されてきた。1936年、ナチス政
権下のベルリン五輪での国威発揚。1980年のモスクワ五輪の米国は
じめ西側諸国のボイコット。ソビエトのアフガニスタン侵攻に抗議
するものだった。

 それほど平和の祭典オリンピックは偉大だったということになる
が、そのことを問題にする視点は、常に政治からの視点、あるいは
常識からの視点で、所詮オリンピックは政治の道具にされるほどの
ものだ!という考えであった。

 しかし、逆に今の五輪に対する政治的志向は、五輪が平和の祭典
であるからこそ、その意味を利用して、政治家自身あるいは国家自
身のグレードを高めようとする。

 だからオバマがソチ五輪開会式に出ないというのは、プーチンへ
の「政治的」メッセージになるわけである。

 故に、逆にスポーツの方からこの利点を生かして、政治に圧力を
かけていくことも考えられるのではないか?

 人類の平和運動としての五輪故にこそ、この大会を継続的に開催
し、それに全ての国家が賛同して参加するあり方を求め続けていけ
ば、それが、確実なその期間だけでもの平和を作り上げることがで
きるのである。

 五輪招致活動を通じて五輪運動を少し学んだ安倍総理がいち早く
閉会式参加を表明したのも同じ文脈であり、そこに北方領土問題解
決の糸口もある。

 もし、東京五輪2020年に中国が尖閣諸島問題云々でボイコッ
トするようなことがあれば、それを逆手にとって、中国こそ平和を
望まない国家であることをオリンピズムから主張できる。

 ことほどさように五輪主義が浸透すれば、それが戦争と紛争の足
枷となり、まさにスポーツで平和の思想を顕現化できるのである。

 ソチ五輪が近づき、巷では、相変わらずいくつメダルが取れるか
を狂騒している。オリンピックにはそれしかないが如きである。実
に五輪には本物のインテリジェンスが詰まっているというのに。

 そのことを嘆くと同時にそれを綴ることにスポーツ思考の使命を
思う。

                          (敬称略)

2014年2月3日  

                        明日香 羊         
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編集好奇
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 節分。幼き頃から豆まきは我が家の一大行事であった。いつもは
仕事で遅い父親もなぜか豆まきには先頭きっていた記憶がある。そ
の父親が49歳で他界した後、まだ若き青年であった私は、老夫婦が
住む前での家の豆まきに参上したりもして、お年寄りを喜ばせた。
 今も我が家では普段は淑女の家内や娘たちが大声で「鬼はそーと」
と叫ぶ。この日ばかりは私も大声で世間に言う。「鬼はそーと」近
所迷惑も恥も外聞もない。
 誠に気持ち良い限り。
 スポーツ思考も初心に帰り、体制に、世間に、そして常識にきつ
~い一発を放ちたい。「政治はそ~と。スポーツはうち」
 この意味は次号で!

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  考?ご期待
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 次号はvol.307です。 
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