ワールドカップのオリンピズム

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  週 刊 ス ポ ー ツ 思 考 vol.319
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  Sport Philosophy 

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 ワールドカップのオリンピズム
 ~2014年サッカーワールドカップの遺言~
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 ワールドカップが幕を閉じた。日本の勝利なき闘い。ブラジルの
大敗。メッシの落胆。そしてドイツの優勝。

 ドイツの優勝を予想する評論家は多かったし、その実力はメディ
アの報ずるところでもあった。にもかかわらず、多くの場面で、今
次ワールドカップは予想に反する数々の結果を生んだ。

 強豪と言われた前回優勝のスペインが一次リーグで敗退。セリエ
Aのイタリアも、プレミアムリーグのイングランドも一次リーグ敗
退。

 敗因は多くの場合、選手のモチベーションに還元される。一流の
舞台であればその差は心の有様に集約される。勝利の先にあるゴー
ルを目指すモチベーションがあれば、敗因の大きなファクターは崩
れる。

 今、サッカーの最高峰の大会はワールドカップから欧州チャンピ
オンズリーグ(CL)に移ろうとしている。南米の選手も優秀であ
れば、欧州のクラブチームで活躍している。欧州に国籍を置く選手
にとってワールドカップへのモチベーションを保とうとすれば、そ
れは、自国への愛、ナショナリズム以外にない。

 しかし、ワールドカップでの対戦相手に自分のチームメイトがい
る場面が数多くみられ、マッチアップして激しい戦いをした後の抱
擁にも繋がっていた。戦時中に敵に友人がいたとき、どのような感
情になるのだろうか?国の境を越えた友情が、戦争を回避する大き
なモチベーションにもなるはずだ。

 実際、南米の代表チームのメンバーもほとんどが欧州のクラブに
所属している。その意味で大げさに言えば、ワールドカップは欧州
クラブ選手が、国別に対抗しているような形になっている。

 オリンピックのことを考えてみる。オリンピックはIOCが認め
た国と地域を統括するNOC(国内オリンピック委員会)が派遣す
る代表がそれぞれの競技種目で闘う。その栄誉はしかし個人のもの
であって国のものではないとオリンピズムは唱える。それ故、国別
メダル数獲得表を作成することも憲章はこれを拒否している。

 ワールドカップはまさに国を代表して国の名誉をかけて闘う。ま
さに国と国の代理戦争のごときである。しかし、その闘いの相手に
チームメイト(同胞)がいたり、同じリーグで闘う選手がいたり、
その闘い自体が相対化される。その結果が国の栄誉になったとして
も、選手個人は選手同士の友好を損なうことはない。

 オリンピズムはナショナリズムを超克する仕組みを数々作り、そ
れによってスポーツによる平和構築を目論んでいる。しかし、ワー
ルドカップはナショナリズムを発露にしながら、逆に他国との相互
理解を促進する。ナショナリズムを肯定しながら、オリンピズムを
実現しようとしている運動体と見える。

 世界で最も多くの人々に愛されるスポーツであることによって、
ワールドカップは世界の人々の目と心を釘付けにして、そのハート
にナショナリズムを打ち付ける。自分を代表するチームの激しい戦
いの中に敵を共に倒そうと頑張り、その中で敵への敬意を知る。

 オリンピックとワールドカップが相互作用により世界平和構築の
礎を築きつつある。
 
 次期開催国のロシアの大統領、プーチンはワールドカップ決勝戦
をドイツのメルケル首相と観戦、閉会式に参列した。インタビュー
で彼が語った言葉が印象的であった。「サッカーは単なるスポーツ
ではなく、選手がそれぞれの国の名誉をかけて闘う姿は、多くの感
動を人々に与え、その結果、人々の生きる希望となるものだ」

 ソチ五輪を経験したプーチンはオリンピズムがナショナリズムを
超克する思想であるが故にナショナリズムを前提としていることを
見破り、その上で、サッカーがナショナリズムを代表するが故にオ
リンピズムに匹敵する思想になることを洞察しているのである。

 オリンピズムの実践にパラリンピックで失敗したプーチンが、次
期ワールドカップ開催によって、サッカーが世界平和構築の隅の親
石となりえることを示すことができるか。

 私は密かに期待している。
                        (敬称略)

2014年7月17日  
                        明日香 羊         
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                                  ────────<・・

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編集好奇
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 ワールドカップに日本の首相の姿はなかった。日本がなぜ負けな
ければならなかったか?
 それは国を挙げて闘っていないからです。

 皆様のスポーツ思考を期待しつつ

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  考?ご期待
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