憲法第九条とオリンピズム ~戦争なき世界への眼差し~

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週 刊 ス ポ ー ツ 思 考 vol.366
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憲法第九条とオリンピズム
~戦争なき世界への眼差し~

「オリンピックにはスポーツで平和を作るという究極的な理念が
ある。だからオリンピック開催とオリンピックへの参加には意義
がある」
 この信念に基づいて国際オリンピック委員会(IOC)はオリ
ンピック運動を123年も続けてきた。「も」と言ったが高々
123年とも言える。未だにスポーツで平和を作ったと言い切れる事
象を顕現化していないからだ。あるいはこの単純かつ深淵な思想
を現実化するにはまだ時間が必要であると思うからだ。
 しかし、私自身この信念があるからこそ、東京五輪開催につい
て語るのであり、ボスニア紛争下のサラエボで命を懸けてオリン
ピズムの実践にチャレンジしてきたのである。

 その根本には争いのない世界、武器なき世界、人々が皆幸せに
暮らせる世界を実現したいという純粋な思いがあったからである。

 豊かな社会を創出したはずの資本主義が作った貧富の差を超え
て、平等な社会を目指した共産主義の思想も1990年前後にその幻
想が崩壊した。
 ベルリンの壁は崩れ、ペレストロイカはソビエト社会主義人民
共和国を消滅させた。資本主義を凌駕したはずの社会主義は共産
主義への移行前になくなってしまった。ユートピア(理想郷)を
作るはずのコミュニズムは資本主義に吸収されたかのようだった。

 なぜか?
 端的に言及すれば、資本主義から共産主義への革命は戦うこと、
すなわち「戦争」を肯定していたからだ。体制を倒すためなら武
力を使うことを良しとしたからだ。
 それは相手を否定することによる自己肯定というトートロージ
ーに陥る。

 ならば資本主義を凌駕する思想とは何か?
 そこに私はオリンピズムを提言する。スポーツは相手との闘い
を前提とする。しかし、その闘いはルールの中で行われ、究極的
に勝敗の果てに敵であった相手を肯定する。その闘いは個人の闘
いであり、世界の頂点を目指す闘いであるが故に公平に全人類の
称賛と感動を呼ぶ。国を代表している選手は、実は自分自身を代
表していることと同じになる。

 戦争のない世界を求めるならば、軍隊のない世界を作らなけれ
ばならない。日本国憲法はその第九条で「日本国民は、正義と秩
序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段とし
ては、永久にこれを放棄する。 第二項 前項の目的を達するため、
陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。 国の交戦権は、こ
れを認めない」としている。

 この憲法が戦勝国である米国が敗戦国である日本に突き付けた
死刑判決であるとジャーナリストむのたけじは語っているが、一
方で、人類の道しるべであるとも言っている。そしてこの道しる
べという部分に焦点を当てていけば、自ずと日本が選ばなければ
ならない道が見えてくるのではないだろうか。

 交戦権を持たない国など国家ではない。しかし、人類が平和の
道を歩もうとするならば、戦う権利を放棄するしかない。そして
このことすなわち世界平和を唱えている憲法を有する国は、日本
以外にも30数か国あると言われている。しかし日本の憲法第九条
ほどはっきりとその理想を述べている憲法はない。

 そしてこの憲法を持っているということが外交の世界では大き
な力となっている。例えば、国連における「軍備の透明性」とい
う国連総会決議案をまとめたのは日本である。1999年からのシェ
ラレオネに派遣された国連平和維持軍や2002年以降のタリバン政
権崩壊以降のアフガニスタンで武装解除の中心にいたのは、日本
人である。
 これらが奏功したのは日本人が憲法第九条を有する国の人間で
あるということが決定的であったからだ。紛争地域にある人々に
とって日本は戦争をやらない唯一の国であるのだ。

 憲法第九条を大切にしてその重要性を訴える多くの人々の弱点
は、それならば日本はどうやって他国の侵略から自らを守るのだ?
ということで、これについて日本共産党も社民党も明確な答えを
出していない。そこが現実政党になれない理由だと見る。

 その防衛にオリンピズムの思想への全面的信頼、極言すれば、
「信仰」を表明することによって、憲法第九条は現実的な様相を
まとうことができるのではないか。スポーツによる世界平和構築
を謡い、四年に一度の平和の祭典を継続するオリンピックの開催
を全力で支援することを表明するのである。
 第九条の平和思想を武器に国際的軍縮運動を日本が展開し、一
方でオリンピズムへの信仰を表明することで四年に一度、冬の五
輪開催を含めれば、二年に一度のオリンピック休戦を実現する。
 ここに「スポーツで世界平和を構築する」というオリンピズム
の神髄があり、それを国家として実現できる国は憲法第九条を有
する日本だけである。

 それ故にこそ、2020年に東京で五輪が開催される意味は歴史的
かつ政治的に大きいのである。

(敬称略)

2017年2月8日

明日香 羊
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編集好奇
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長年考え続けてきた憲法第九条とオリンピズムの関係
について、一気にスポーツ思考しました。
憲法第九条を守るということには無手勝流で勝利する
ほどの鍛錬と覚悟がいるということも申し添えます。

皆様のスポーツ思考を期しつつ

春日良一

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考?ご期待
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次号はvol.367です。
アスリート平和隊と自衛隊について思考する予定です。
(1998年からの400号を目指して あと34思考?!)

スポーツ思考
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