橋本聖子は悪くない 〜都知事たちの五輪学習〜

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橋本聖子は悪くない
〜都知事たちの五輪学習〜

東京五輪開催が決まってから、都知事は2回変わった。
つまりこの五輪には3名の都知事が関わったことになる。
それぞれ個性豊かな御仁であるが、彼らの五輪理解度は如何程だろうか?

小池現都知事は就任早々、五輪会場変更のアドバルーンを上げ、大騒ぎとなった。
もし本気で五輪会場を変えるとなれば、IOCの決済が必要なことを知らなかったとしか思えない。
東京都が開催運営の経費を拠出しているのだから、組織委員会は東京都の管理下に置かれるべきだと思っていたのだろう。
まさにこれこそ五輪精神の標的だ。オリンピズムが反旗を翻す場である。
政治がスポーツを下にできないのがオリンピックである。
IOCがマラソンを東京から札幌へ突然移転すると決議したことで、オリンピックが理想とするスポーツと政治の力関係をやっと学んでくれたかもしれない。

ホテル三日月滞在での公私混同が暴露され、都知事を退いた舛添は、最近(先月)出演したグッドラックで、橋本聖子五輪担当相を痛烈批判した。

番組では新型コロナ拡大で開催が危ぶまれている東京五輪について特集。
橋本五輪担当相が3月3日の参院予算委員会で国際オリンピック委員会(IOC)の開催都市契約に
関して「2020年中に開催されない場合はIOCが大会を中止できる」と明記されていることに触れ
「この解釈によっては延期ということは2020年中であればということと思います」と発言し、
海外メディアで大きく取り上げられ波紋が広がったことを報じた。

舛添氏は「絶対にないです、絶対にないです」と断言。
続けて橋本五輪相に対して
「言っちゃいけないことを言ったというか、間違ってることを言っちゃダメです。
それを発言をするなら、例えば国会でこういうことを答弁したいのですけどと、
事前にIOCと調整しておかないといけない」と一刀両断。
返す刀で「(橋本五輪相は)オリンピック選手なんだけど、
そういう政治レベルの付き合いはやっていないんだと思います」と切り捨てた。
そうだ。

オリンピズムが切り捨てるのは、橋本ではなくて舛添だ。
そもそも五輪担当大臣にはオリンピックについて何の権限もない。
そこは舛添が言っている通りだが、「IOCと調整しなければならない」と言っている時点で、アウト!
オリンピックについては、政府はあくまでもその開催を保証し、支援する立場にすぎない。
全てを決定するのはIOCであり、時にはその権利を移譲されている組織委だ。
五輪を保護する立場の五輪大臣が「調整」する必要はない。
しかも「政治レベルの付き合い」とは。
スポーツは政治から自律していなければならない。
五輪大臣がIOCと政治的駆け引きをした時点で、オリンピズムはレッドカードを出すだろう。

橋本は五輪開催都市契約にある「(五輪)年中に開催されない場合はIOCが大会を中止できる」
という条項について、問われたのに対して、「万が一、延期するのならば、年内」と解釈したにすぎない。
その解釈は間違っていない。
五輪はオリンピアード(4年周期)の第一年目に開催される大会だからだ。
もし来年ならばそれは本物の五輪にならないからだ。

五輪は「延期」を選んだ。
しかし、東京2020の呼称はそのままだ。
その意味は?

歴代知事にお伺いしたい。
正解を語れる知事は誰か?

(敬称略)

2020年4月15日

明日香 羊

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編集好奇
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小論「実践五輪批判」34回が掲載された日刊ゲンダイが明日発売されます。
テーマは「五輪招致の肝」です。
五輪が来年まで延びたのだから、東京五輪最初から考え直してみたいものです。
ご覧いただければ幸いです。

春日良一

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考?ご期待
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次号はvol.419です。

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「タバコなき東京五輪」をレガシーにするにはココが足りない

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