日本体操協会は猛省すべし! ~スポーツ界の改革が進まないのはなぜか?~

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日本体操協会は猛省すべし!
~スポーツ界の改革が進まないのはなぜか?~

宮川紗江選手が日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長と夫の塚
原光男副会長からパワーハラスメントを受けたと告発した問題で、
2018年12月6日に第三者委員会は「パワハラはなかった」と
の調査報告書を同協会に提出していた。

そして12月10日の臨時理事会はその報告どおり「パワハラはな
かった」と認定した。

現役の優秀なアスリートが協会幹部それも中心的役員を告発したこ
とで衆目を集めたこの問題の幕引きについて、溜飲下がらずの思い
が強い読者も多い。そこで公開された第三委員会の報告に目を通し
たが概ねメディアの報告のとおりで、塚原夫妻の宮川選手への事情
聴取の仕方については未成年者への対処として不適切なところがあ
ったが、それは選手保護の立場からであり、パワハラとは認めるほ
どのことではないという結論であり、それはそれでは客観的と思え
た。

しかし、同時に報告書は塚原千恵子が選手強化本部長として、20
20年東京五輪強化プロジェクトをその内容を明確に示すことなく
恣意的に運営し、そこに主観的な規範を随意に措定していた事実を
批判的に記述している。

故に、問題は、その報告を受けて、12月10日の同協会臨時理事
会が塚原光男副会長と塚原千恵子選手強化本部長の職務停止を解除
したことにある。

2020年東京五輪強化のためのプロジェクトという現時点で最も
重要な選手強化の根幹をなすプログラムについて、協会のコンセン
サスを得ることもなく、その責任者が自分の思いのままにナショナ
ルトレーニングセンターの使用や国際大会の派遣について運営して
いた事実こそ、日本体操協会の現実を浮き彫りにするものであり、
この点についてメスを入れない限り、新しい体操協会の在り方は
出現しない。

記者会見で山本宣史専務理事が「二度とこのようなことが起こらな
いよう、協会一丸となって取り組む」としたことが全てで、この宣
言は塚原選手強化本部長を切らずに、今後も反省を踏まえてやって
いく!ということに過ぎない。

問題の核心は、塚原選手強化本部長の選手強化施策が招いた選手の
協会不信について何の回答も与えていないという事実であり、これ
は現状維持宣言ととらえるべきである。

塚原夫妻のパワハラは認定されなかったが、第三者委員会の報告し
ていることは塚原選手強化本部長の選手強化対策私物化であり、そ
れを管理できなかった体操協会のガバナンスの問題である。前者は
選手強化本部長を変えることでしか達成できないし、後者はその問
題意識をもって新たな組織改革に着手できる人材を求めるしかない。

スポーツは自律が命である。そのことは体操協会自身に求めるしか
なく、そうする限り、また現状維持に落ち着くというトートロジー
に陥る。これがこれまで協会の改革が奏功しない理由である。

しかし、翻れば2000年シドニー五輪の選手選考について、自ら
が選ばれなかったことについてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴し
た千葉すずのことを想起してみれば、一筋の灯が見える。それまで
五輪選手選考は日本選手権の結果を重んじつつ、過去の実績を踏ま
え、慎重に検討した結果であった。それまで多くは標準記録を突破
し、二位以内に入り、実績があれば選ばれた。しかし、彼女は選考
から外れた。そのことに対する提訴であった。CASの裁定で彼女の
提訴は退けられた。

一方で、日本水泳連盟はその選考基準を明確化し、独自の選考基準
タイム(派遣標準記録)を設け、そのタイムを五輪選考会で突破す
し、二位までに入ることを条件とした。つまり一発選考を取り入れ
た。そこれは米国などスポーツ先進国では五輪選考会で選手選考を
するという「常識的な」やり方ではあった。その後、日本の水泳は
躍進、五輪でメダルを取るのが当たり前になった。

千葉は裁判では負けたが、その行いは日本水泳躍進のきっかけとな
ったとも言える。

同様に体操協会も塚原夫妻の職務停止を解除はしたが、今後の選手
強化対策については透明化を求められ、客観的な提示が必要になる。
その中で千恵子流采配は不可能になる。塚原光男副会長も定年を迎
え協会での実権はなくなる。何よりも、これまで誰も見えなかった
体操協会の現実が明らかになり、スポーツの求める公明正大の舞台
に登場する。

宮川紗江選手が投じた一石はパワハラ不認定では終わらない。選手
が命をかけた決心はそれほど重いのである。

後年、彼女がなした最大の功績が明らかになるだろう。それは、日
本体操協会選手強化プロジェクトの客観化である。

日本体操協会幹部の猛省に期す。

(敬称略)

2018年12月13日

明日香 羊
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編集好奇
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12月8日、IOCは第7回オリンピック首脳会議のコミュニケを発表
した。その第一は選手の権利と責任の宣言についてであった。世界
4200以上の選手がこの宣言の準備に関わっているということだ。
選手の使命について選手自身が意識することから、それをひとつの
意志にまとめていくことで、スポーツ組織は変わるのではないでし
ょうか?

春日良一

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考?ご期待
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次号はvol.394です。
(1998年からの400号にあと6思考?!)まだまだ

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