JOC独立の意味~スポーツ庁設置への警鐘~

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 JOC独立の意味
 ~スポーツ庁設置への警鐘~
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 「2020年東京・パラリンピック大会に係る支援の要望につい
て」をJOCが草案し、東京五輪に向けて、①今後6年間の選手強
化費として最大1000億円の国家予算拡充、②国庫補助金競技団
体負担(3分の1)の解消、③選手強化体制のJOCへの一元化、
④ナショナルトレセン(NTC)の拡充と運営、⑤JOC及びNF
(国内競技団体)の組織強化、以上を骨子として国庫による選手強
化を請願する事を、5月13日、JOC理事会は後半を非公開にして
論じた。

 かつてのJOC理事会を知るベテランの記者は、この非公開会議
で、スポーツ庁が選手強化費配分を直接NFに行うことが含まれて
いたので、JOC存亡の危機とJOC理事が喧々囂々の論議を交わ
したと思っていた。が、あにはからんやさにあらず。一部の理事が
激しくつっかかったもののスポーツ庁設置に向けたプロジェクトチ
ーム傘下の有識者会議の座長が平然とその場を収めたという。

 1000億円もの資金をJOCが管理できるのか?
 JOCはこのところの補助金不正受給などの不祥事でガバナンス
もコンプライアンスもだめだ。
 資金の分配以外はこれまでと同じにJOCの仕事。荷が軽くなる
だろう。
 国からの直接配分であれば100パーセントもあり、皆がありが
たいのではないか。

 冒頭の要望書前文に「趣旨」が書かれているが、要するに国の支
援がスポーツ界は必要だと言っているに過ぎない。文章を何度読み
返しても伝わってこないものがある。「熱意」

 どうしてだろうと思考していると思い至ったのが、JOC100
年の歩みの記述に最も大切な一大事が抜け落ちていたからである。
 
 スポーツ思考の読者ならばもうお気づきだろう。

 モスクワボイコットである。

 JOCが日本体育協会から完全に独立しようとしたモーメントで
あるこの歴史的一大事への意識が皆無なのである。つまり、JOC
の独立の意義を作者は理解していないのである。

 そうなるとJOC独立についての一節には、国際競技力の向上が
全面に押し出されることになる。文章では、オリンピックムーブメ
ントの推進と言ってはいるが、モスクワボイコットを懺悔しない五
輪運動はありえない。

 JOCはなぜ1989年に独立したのか?その担い手だった若手
JOC幹部たちの心の奥底にあったのは、政府介入によるモスクワ
五輪不参加のようなことを二度と起こしてはならない!という意志
だったはずである。

 岡野俊一郎しかり、松平康隆しかり、清川正二しかり、、、
その懐にあったものこそ代々伝えていかなければならないことだ。

 この要望書が求める選手強化がオリンピックムーブメントに支え
られたものであれば、国がかような崇高な思想である「スポーツで
平和」というオリンピズムの高揚のために、競技力を高め、選手の
資質向上をはかり、日本のスポーツ振興に尽くすことを堂々と要請
するものでなければならない。

 補助金とともに五輪精神を擁護することを求めなければならない。

 そうであるならば、補助金はJOCの理念に捧げられるべきであ
り、JOCを通してオリンピックムーブメントに貢献するNFに評
価の上、配分されるべきである。直接、国庫からNFに渡される強
化費にはオリンピズムは反映しない。よって大切なものが消滅する。

 そのことを誰も分かっていないことが問題である。

 オリンピズムなき競技力向上は確かにJOCの仕事ではない。

                         (敬称略)

2014年5月23日  

                        明日香 羊         
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編集好奇
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 JOCは競技団体連合ではない。オリンピックミッションを実現
する団体である。嘉納治五郎初代体協(=JOC)会長の言葉と鮮
明に記憶してています。
 たかがスポーツをされどスポーツにする!肝心な部分です。
 皆様のスポーツ思考を期しつつ

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  考?ご期待
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