志~日本代表へのメッセージ~

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  週 刊 ス ポ ー ツ 思 考 vol.318
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  Sport Philosophy 

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 志
 ~日本代表へのメッセージ~
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 初戦の勝利が大切。そういって日本代表が挑んだコートジボアー
ル戦、先取点を挙げて勝利を信じたが、ドログバの登場の前に逆転
負け、続く第二戦、勝利しかないと挑み、ギリシアに引き分けた。

 それでも決勝トーナメントへの道が完全に閉ざされたわけではな
く、本日未明の第三戦、コロンビアに勝利し、ギリシアにコートジ
ボアールが引き分けか負けで夢はつながる可能性があった。

 現在、ブラジルで開催されているサッカーワールドカップの日本
の闘いの話である。結果は予選リーグ4位敗退と惨憺たるもので、
いくら言い訳しても虚しいだけの現実がある。

 しかし、前半1-1の引き分けで終了した時には、まだ夢の可能
性は残されていた。だからメディアも国民も、もちろん往年のサッ
カー小僧も日本代表を応援した。

 日本の闘いの結果に私はオリンピズムを洞察した。最低の結果が
出ても次の試合に望みを繋ぐことができたのが、日本の闘いだった
からだ。そして密かに本日ギリシアvsコートジボアールが日本に
とって有利な結果となり、日本が勝利するのではないかと期待して
いた。なぜか?それこそオリンピズムが伝えたいメッセージであっ
たからだ。

 最後の最後まで諦めない。その先にあるゴールを目指す。サムラ
イブルーである日本代表はそれを果たせるチームだ。日本文化と日
本人のメンタリティに敬意を持ったザッケロー二監督が、日本人ら
しい勤勉なサッカーの中に攻撃性を特化したからだ。

 日本がそれを貫き、優勝戦まで闘い抜くことが、混迷深まる日本
の社会に峻烈な雷光を刺し、われわれの未来に一筋の光明を与える
だろうと思ったからだ。

 しかし。。。
 現実は違った。サムライたちはゴールに果敢に攻めながらも最後
のとどめを刺すことができなかった。評論家は言う。「日本のサッ
カーの足りないところを見つめて次の四年につなげる」「この敗北
は日本がまだ世界との差があることを教える」「日本の決定力不足」

 しかし。。。
 私はそうは思わない。なぜならオリンピズムは全く別の答えを用
意しているからだ。オリンピズムを示すチャンスを与えられた日本
がその結果を残せなかったが、方やギリシアは初戦大敗、二戦目、
レッドカードによる10人での試合という窮地から、なんとか細い
細い糸を信じ、二戦目を引き分け、予選リーグ最終戦で勝利を収め
見事決勝トーナメント進出を決めたのだから。

 まさに彼らこそオリンピズムを示したのである。それが古代五輪
発祥の地、ギリシアであったことはとても示唆的である。

 世界の壁と言う前に、日本代表とギリシア代表の違いを問うべき
である。日本の選手は本当にサムライだったのか?志、すなわち、
サムライの心に何を宿していたのか?彼らは自分たちの勝利が未来
にどのようなメッセージを残せるのか意識していたのか?

 サムライとは自分の欲を捨て、無我の境地で、全てに対処するこ
とである。ファールをもらいイエローカードをアピールする心にサ
ムライの心は見えない。もしろ、いくら時間がなくなっても最後ま
でフェアプレーを心がけたかつての中田英寿の心にサムライはある
のだ。

 決定力とは結果論である。これは1998年にスポーツ思考創刊
当時に最も訴えたことだ。あれから16年たってもマスコミは日本
の決定力不足を嘆き、敗因を決定力不足に集約するだろう。しかし
それは、点が取れなかったという結果を点が取れないという事実に
置き換えているだけで、説明にも解釈にもなっていないのだ。

 むしろ、日本のサムライたちに求めるべきは、決心力なのである。
今日の失点場面を想起すれば分かるように、日本が攻めようとして、
パスをどちらに出すかためらう、シュートをしようかためらう、決
心しないことで、ボールを奪われ、それが敵の速攻に繋がり、逆に
ゴールを奪われているのである。

 この決心しない行動様式を日頃の訓練の中で変えていかなければ
ならない。300年の長き封建時代が築いた「決心しない」侍の遺
産が今の日本代表を呪縛している。刀を納め、お上の言うがとおり
に政をするが侍は、本来の自らを捨てて尽くすサムライとは似て非
なるものだ。

 一瞬、一瞬の決心が未来を決める。その決心の速さが求められる
現在のサッカーは、まさにサムライを求める。

 今回の結果を日本人として受け止めるとすれば、まさにこの一点。
真のサムライとなって、次の大会までにオリンピズムを示す訓練を
することである。そのためにはただボールを蹴って勝利という結果
を求める選手ではなく、そのゴールの先にあるもの、すなわちオリ
ンピズム、スポーツで平和の思想を自らの生き様とゴールによって
示せる選手である。

 日本代表へのメッセージ、それは志、真のサムライの心でである。

                        (敬称略)

2014年6月25日  
                        明日香 羊         
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                                  ────────<・・

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編集好奇
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 日本サッカーは成長している。今回の結果と前回の結果は比較で
きない。なぜなら、今次代表は守りを固めて結果を求めるのではな
く自らゴールを求めて勝つチームとしてのチャレンジをしたからだ。
 その失敗は「挑戦した」という一時で既に成功している。

 皆様のスポーツ思考を期待しつつ

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  考?ご期待
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