アルキメデスの東京五輪 ~お台場海浜公園の水質問題~

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アルキメデスの東京五輪
~お台場海浜公園の水質問題~

8月11日にお台場海浜公園を舞台に東京五輪スイミングマラ
ソンのアテストが行われた。報道によれば、トイレのような臭い
がしたとのこと、小生の知人もスタッフとして働いていたので、
真相を確かめた。

曰く「前日は臭ったのですが、当日はそれほど臭いませんでし
た。風向きとかで違うのかもしれません」

「選手はgood waterって言ってました」
選手によれば、もっとひどい水でやっている場合もあるそうで、
まだましだったとのことだ。

水を汚れから守るための水中スクリーンを設置したおかげで、
ゴミはなく、波が穏やかだというのである。

「ただ、水温がギリギリでした」

五輪以外ではオープンウォーターと呼ばれるこの種目は、自
然の中で実施されるので、当然、自然環境と相談して運営し
なければならない。故に競技規定でも細目に亘り、水温や会
場となる海、河川、湖の状況を分類し、実施要項を決めている。

スクリーンで水を囲むことになると水温が上昇し、摂氏31度と
いう上限を超す可能性もある。

しかし、知人のレポートに何か釈然としないものを感じていた。

8月15日から18日まで行われたトライアスロンのアテストでは、
さらなる問題が発生した。

8月17日のパラトライアスロンでスイムが中止になり、デュアス
ロンで行われた。大腸菌が世界トライアスロン連盟(ITU)が定
める基準値の2倍の数値を示したためである。

台風の影響で大雨となり、汚水と雨水を合流式で処理してい
る東京都のシステムでは、洪水を避けるために簡易浄化で、
排水するので、浄化度がかなり低い水が河川や海に流れ
出る。今回のケースがまさにそうだ。

組織委員会では水中スクリーンを三層にして、本番に備える
意向という。

今回問題を感じたのは水質の結果以上に関係者の認識の
甘さである。本番一年前のテスト大会で、トライアスロンがデュ
アスロンになった事実は事実として、その前のスイミングマラソ
ンでの現実認識と行動が適正だったのか?

知人の感想からはどこか組織委員会からの箝口令のような
空気を背後に感じた。メディアが派遣した取材者が感じた
臭いはその時点で競技運営について警鐘になったはずで、
関係者がその問題を問題として取り上げない姿勢に
かつて日本が大東亜戦争に突入してしまったような間違い
を感じるのだ。

折しも、映画「アルキメデスの大戦」を鑑賞した。戦争が海から
空に移ろうとしているときに、巨大な戦艦を作る愚を天才数学
者が証明するも、日本は戦艦大和を生み出す方向に進む。

問題を問題として対処するためには現場が声を上げるしかな
いはずだ。自由に事実を語れない空気こそ今の組織委員会
が変革しなければならないところである。

まだ一年あるのだ。大いに議論してよい解を導き出す時間は
あるはずだ。

(敬称略)

2019年8月28日

明日香 羊
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編集好奇
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明日発売のゲンダイで実践五輪批判⑪は、日韓問題を解決
するための東京五輪を論じています。同時にスポーツ評論家
の多くが誤解している五輪家族の構造についても説きました。
五輪を機会に都の浄水システムを変革すべきだった。すれば
ダブルインカムだ。トライアスロンもマラソンスイミングも
うまくいくし、何より港区が夢とする「泳げる海、お台場」も
実現する。

春日良一

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コメント

  • ご指摘の水質の問題、まさにその通りで、これが常識的になされていない
    今の日本の文化水準が問題。
    戦争中の日本同様という警句、まことにその通りで、要するに「科学」がない
    のです。より良き未来を追い続ける「福祉」的な視点も弱く、いつも
    ボーダーすれすれで汲々としています。
    「編集好奇」に書かれていたように、ダブルインカムを考えた未来までを
    視野に入れた“読み”=読解力がないのです。その方が結果、安上がりなのに。

    知人が台風の日、成田から台湾へ向かったのですが、出国に数時間を
    要したようです。前日から予期されたことに何も手が打たれておらず、
    日本の文化の劣化を感じるとまで言ってきました。
    一事が万事。血液と尿をとれば、身体全体の健康がわかるというのと
    同じです。つまり肝心なのは科学であり、日本人にはいまだにこの科学がない。

    東京湾に注ぐ神田川や日本橋川などの運河同然の川が、夏になると
    どれだけ汚れているかなんて、もう何十年も前からわかっていることです。
    私の会社は、日本橋川の近くに編集部を展開していたことがありますが、
    夏になると毎年、ヘドロが発生してあのどぶ臭い匂いを発していました。
    当然今年もそう。来年もそうだと思います。
    それを小役人や主宰者側の箝口令ですか。小知の愚かさ。
    噓はドロボウの始まりですね。

    厚生労働省など、人間の命やこれからの日本人の人口構成(設計)を扱う
    役所までが、上から下まで劣化の一途を辿っています。
    オリンピズムはまさに、こうした人間の文化の汚染までをも浄化する力を
    もっていますので、大いに何度も胸を借りて学ぶべきと思います。
    ただし、本腰を入れて学ばないとどっかの国みたいに、オリンピックが
    終わった途端、喉元過ぎれば熱さを忘れて、世界の国々の不仲の元を
    つくるような愚挙に出たりしますので、その時だけのプロパガンダや政治的
    コマーシャリズムでではなく、あくまでもオリンピズムの精神に則って行わなければ、
    元の木阿弥であることは、証明済みです。


  • 本日の日刊ゲンダイで同テーマを別の視座から論じます

    五輪の社会貢献の視点で本件を思考したコラムが本日夕方発売に日刊ゲンダイに!
    ご高覧くださいますようお願いいたします。



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