日本のサッカーは死んだ ~勝利至上主義の敗北~

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日本のサッカーは死んだ
~勝利至上主義の敗北~

6月28日、ロシアはヴォルゴグラードアリーナでの日本対ポーランドは1-0
で日本の敗北。しかし、同時間帯に行われていたセネガル対コロンビア
戦でコロンビアが1-0で勝利したため、グループHリーグで日本は辛うじ
て2位となり、ノックアウトに駒を進めた。現在、ロシア全土を舞台に開催
されているサッカーワールドカップの話である。

poland対japan

日本はセネガルと勝ち点も得失点差も並んだがフェアプレーポイントで
上回った。しかし日本のリーグ最終戦はそもそもフェアプレーと言えたの
だろか?

先のブラジル大会(2014年)のザッケローニジャパンの時のような盛り上
がりとは打って変わって西野ジャパンは静かなスタートを切ったように見
えた。しかし、初戦のコロンビアに勝利を収めると徐々に盛り上がり、二戦
目のセネガル戦の引き分けで16強入りに手が届くとなるや日本列島大合
唱が始まった。そして迎えた6月28日、ポーランドとの予選リーグ最終戦。
当然勝ちに行く日本らしいサッカーを期待した。

リーグ突破を想定した西野ジャパンの布陣は初戦からのスタメンを6人も
変え、勝敗に関わりのないポーランドのモチベーションを見据えていた。
しかし、先の二戦で奏功した香川と柴崎で作る中盤の威力がないといく
ら能力の高い武藤でも得点を上げることはできなかった。そして後半14分
にポーランドのセットプレーから得点を許し、果敢に攻撃に出るもののパ
スミスが続き好機すら演出できない状態となった。

巷の予想に反して私自身は日本の敗北でのリーグ突破を予感していた
が、まさかここまでうまく事が運ぶとは思っていなかった。想定外であった
のはセネガル対コロンビア戦の経過情報によって、1-0で負ければリーグ
突破できるという判断を西野ジャパンがしたことだ。その時点から日本は
攻める気のないパス回しに専念し、全敗を免れてこちらも責める気のない
ポーランドと無駄な時間を費やした。

大人の日本人サッカー通はリーグ突破のためには仕方ないと言い、結果
が全てと呟くだろう。本論を執筆するまで、この勝利を批判する記事に出
会っていない。

しかし私は違う。この試合をいきつけの中華料理店を貸し切り、ごくごく親
しい中国人の店長と常連1名、そして若き娘たち数名と観戦していた私は
大声で叫んだ。「何のために闘っているんだ!」常連は「しょうがないです
よ。これで日本人は皆喜ぶんですよ」私は切れた!「そうかもしれないが、
こんな試合を子どもたちに見せれるのか?結果のために戦わない試合を
しろ!という指導者になるのか?」「でもサッカーは代理戦争だっていうじゃ
ないですか?」そのとおり。しかし、それは戦争を超えるための闘いだから
こそ成り立つ論理だ。リーグ突破という結果のために試合を捨てる選手を
選手と呼べるのか?

スポーツは勝利をめざす。勝つために必死の努力をし、試合に臨めば全
精力をそこに傾ける。終了のホイッスルとともに自分が死するほどの全力を
傾ける、だからこそ、人々はアスリートの闘いに感動し、明日を信じることが
できるのだ。その戦いを放棄してリーグ突破という目先のゴールを獲得する
姑息な手段を選ぶとは。もう日本代表にサムライブルーの称号は付けられ
まい。少なくとも武士道は勝利以上のものを教えるから「道」なのだ。敵のた
めに自らの負けを選ぶことはあっても、自らの利益のために自らの負けを
選ぶことはない。

あの試合、1-0から1点取れば自力でのリーグ突破があったのだ。その1点
のために必死に働く日本代表選手を見れば、子どもたちは最後まであきら
]めないで生きることをも学べる。しかし、今回の西野の取った戦術は子ども
たちに自分たちの利益のためだったら、どんなことをしてもいいんだよ。と
伝えている。

スポーツが未来に対してそのようなメッセージを発するのならば、もはやス
ポーツを辞めたほうがいいのだ。日大アメフトの勝利至上主義故の危険す
ぎる反則をこぞって批判してきたメディアも評論家も心してほしい。今回の
サッカー日本代表の取った行動は、日本のスポーツ史に新たな禍根を残
したと私は思う。

西野監督の試合後のコメントに真実があった。「不本意でしたが・・・」これ
が示すものは大きい。監督として本意ではなかったが、上からの命令では
仕方がなかった。という意味だ。サッカーの知性、岡野俊一郎なき日本サ
ッカー協会は目先の結果を求める団体になってしまったのだろうか?

闘わないスポーツはスポーツではない。スポーツを政治にしてはいけない。
それが政治を平和に導く唯一の手段なのだから。

(敬称略)

2018年6月29日

明日香 羊
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編集好奇
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スポーツ思考は1998年に創刊しました。日本サッカーが初めてワールドカッ
プ本戦に出場を果たした年です。岡田武史監督は日本の目標と聞かれて
「1勝1敗1分で予選リーグ突破」としました。この意味を批評したのが、スポ
ーツ思考第一号でした。その時の日本代表は三戦全敗でした。20年後の
西野ジャパンがこの目標を達成したと見ると面白いですね。西野は私と同
年代。岡田は西野にとって早稲田の後輩になります。

春日良一

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考?ご期待
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次号はvol.384です。
(1998年からの400号を目指して あと17思考?!)

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